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校長先生のお話

2012年10月度のお話

2012年10月度のお話です。過去のものから新しいものへ順番に並んでいます。

2012年10月22日

仮設校舎との別れ

 新校舎の建設が大詰めを迎えています。今週と来週で検査をして引き渡しとなります。そして11月中旬に引っ越しです。皆も楽しみにしていることと思います。

 このような今、2年以上使ってきた仮設校舎の生活を振り返ってみることは大きな意味があると思います。私は仮設校舎での生活は不便なこともあったが、六甲生が得たものも大きかったように思っています。今から話すことは、今週発行される学院通信に書いたことなので、学院通信の記事も後で読んでほしいですが、私から見た仮設校舎での生活の意義は次のような点です。

 まず、教室の窓が透明で良い意味で開放感がありました。外から見られるのでほどよい緊張感も出たように思います。

 次に、コンパクトにまとまっていたことからくるメリットが何点かあります。

 職員室や他学年の教室との距離が近く、先生と生徒だけでなく生徒同士の連絡や伝達もしやすかったですね。

 また、近年、挨拶をする生徒が増えたことを実感します。わたしが校長になった最初の2年間は「挨拶をしよう」ということを目標に定めました。先生方も折に触れて注意してくださったその成果もあったと思いますが、それ以外で大きな要素かもしれないと私が考えていることが仮設校舎の廊下が狭いということです。廊下の幅が狭いため、人と人との間隔も狭まり、相手を意識する度合いが高くなり、そのためか挨拶をよくするようになったのではないかというのが私の分析です。

 校庭も狭かったですね。遊ぶスペースが少なく、体を動かしたい中学生にとっては不自由なこともあったと思いますが、逆に利点もありました。南北の校舎に囲まれた狭い空間で朝礼を行わざるを得なかったのですが、この結果注意力が散漫にならず、以前より朝礼の話をよく聞いてくれるようになったように思います。

 仮設校舎を経験することで六甲はよいものを得たと思います。

 以上は、私が感じた仮設校舎の意義です。君たちも、一人ひとりがそれぞれ仮設校舎に思い出があると思います。仮設校舎での生活が終わる今、それぞれが仮設校舎での生活を総括していくことを勧めます。

 新しい校舎は教室が広く、廊下も仮設に比べるとかなり広いです。壁越しの音も気にしなくて良くなります。校庭も広々として開放的になります。随分快適になりますが、仮設校舎で得たよい習慣、たとえば挨拶を良くするようになった、朝礼の話を集中して聞くようになったといった習慣は、新校舎になっても維持していってほしいと願っています。

 六甲はもっとよくなります。君たちの時から新しい伝統を築いていってください。